解体する対象が「古民家」だった場合は古材を再利用することができる場合もあります。
戦前に、金物を使わずに仕口や継手で気の接合部を組み合わせる伝統構法で建てられたような古民家の場合、非常に良質な国産木材を用いられていることが多く、古材は価値がある可能性があります。
古材を利用するメリット
古材を利用するメリットについてご説明します。
愛着のある建物から木材を取り出して新しい建物に再利用することで、思い入れをそのまま残すことができます。
昭和初期に建てられた住宅は、クギを使わずに梁と柱を組み合わせるといった日本古来の工法を用いて建築されているために、木材が太くて丈夫なのです。
そういった古民家の梁や柱は長時間をかけて乾燥されているので強度が強くなっています。
樹齢100年のヒノキは伐採後100年で強度がマックスになるといわれており、木材の種類も見極める必要があります。
再利用できる古材
古民家の木材は強度が増している場合がありますが、条件によっては劣化し傷んでいる場合があります。
飾りとして利用するだけなら問題はないのですが、実際に梁や柱として再利用することができるかどうかは専門家にかんていしてもらう必要があります。
それは「古民家鑑定士」に相談して鑑定してもらえば再利用できるか否かを判定してもらえます。
需要があれば自身で再利用するほかに、場合によっては買い取ってもらうことも可能です。
古材を解体する建物から取り出す
古材を再利用するために古民家を解体するとなると、通常より工期が長くなってしまうため解体費用が高くなってしまいます。
古材を傷つけないよう重機は使わず、丁寧に手作業で解体する必要があるからです。
さらに古材を再利用するために養生で保護したり、保管するといった場合の費用も見なければなりません。
古材を買い取ってもらい利益を出すという目的であれば、本当に得をするのか検討する必要があるでしょう。
実際に古材を再利用
古民家を解体し新しい住宅に建て替えるときに古民家で使っていた梁や柱を使うことで、古材の色合いや質感を楽しんだり、先祖様のありがたみを継承することができます。
また、古民家風の店舗を作ることでレトロ調のコンセプトを演出することもできます。
古材利用のコスト面
資源の再利用としては、古材であってもウッドチップ、合板というふうに再利用されるので、再利用する意味合いとしては、個人の満足感という付加価値が大部分を占めると思います。
ですが、新しい生活をするとしても、旧家屋の風合いを残しておくというのはどこか気持ちの面で落ち着くことがあると思います。
コスト面では割高になることが多いですが、ぜひチャレンジしていただきたいですね。