解体費用の見積もりの仕方と相場

解体工事のお見積もりと一言で言ってもどの様に見積もられるのか?という基本をわかっていなければ解体業者の言いなりになりますよね。 では、どの様に解体費用を見積もるのか?ということをまとめてみていきましょう。

坪単価の実際

解体工事の費用をざっくり計算する方法として延床面積で坪単価いくら、という概算があります。 この坪単価いくらというのは、安ければ安いほどいいように思われますが、その建物の状況・状態によりますので簡単な計算式で算出することはできないのが実際のところです。 見積もりは実際に建物の状況を見て算出するか、図面・地図をもとに作成するかしなければ細かい金額まで算出できません。 敷地内の地中に埋まっているものが工事の最中に判明してしまいこれを撤去するための費用を追加で請求された、という事例はよくあることです。 また、1985年以前に建てられた建造物の場合、アスベストを使用していることがあります。 アスベストの使用があるかどうかの調査費用や、実際にアスベストを使用していた場合の処理費用も机上では計算できない工事費用です。 住宅を新築する場合の費用に解体工事を含ませてしまう場合は、住宅メーカーの下請けとして解体業者が動くわけですから当然住宅メーカーの利益を上乗せされますので、割高にならざるを得ないことは容易に想像できます。

解体費用の内訳

主な解体費用の内訳は以下の通りです。

  • ・養生足場、養生シート、交通整備員等
  • ・内装材撤去
  • ・躯体工事解体
  • ・基礎解体
  • ・解体材運搬
  • ・解体材処分
  • ・水道・電気・ガス撤去

このほか1985年以前に建造された建物の場合、アスベストの調査費用が必要です。 更にアスベストが使用されていた場合はアスベストの処理費用が掛かることもあります。 ほかにも塀があればその分の解体費用が掛かりますし、地中埋設物が発見されればその処理費用が掛かることもあります。 地中埋設物は、建物の建設以前に廃棄コストを抑えるために埋められたものであることが多く、次の土地利用のためにもそのままにしておくことができないので撤去する必要があります。 井戸や浄化槽があったという例はめずらしくありません。

古材を再利用するための作業

思い入れがある住宅から古材を丁寧に取り出し、保管するために緩衝材で保護するという作業があればその分の費用が付帯されます。 手壊しで解体する必要があるのでその分の解体工事費用も見なければなりません。

まとめ

解体費用は坪単価や㎡単価で一概にこのくらいです、と見積もるのは正確さに欠ける場合が多いです。 解体工事には複雑な事情が入り組んだケースがあり、金額が安いからといって必ずしも得である、ということも言えないでしょう。